よく舞台には魔物が住んでいる
と言われます。
『本当に住んでいる』
と考える人もいれば
『自分が作り出しているものに過ぎない』
という人もいます。
まあ、同じ個所で同じような現象が起きた
とか言う話は嘘ではないでしょうし
それを魔物と呼ぶかどうかは別として
何かしら目に見えない存在がいる
という話は、私は否定しない派です。
ですが、本番になると
練習の時には絶対に起こりえないところで
起こりえない「スコーン!!」現象が起きます。
スコーン!!と抜ける。
いつも間違えるところではなく
間違えたことがないところ。
本番というのは、いつもと違う精神状態なので
その精神状態が異常事態を
「造り出す」
のであるから、魔物がいるのではなく
自分が作り出しているだけだ
これが「魔物なんていない」派の人の
考え。
そういえばフラメンコの先生も
「舞台には魔物がいるので
油断すると悪戯されちゃうわよ」
と仰っていました。
「ええっ!?やっぱりそうなの??」
何でも真に受ける私は
真剣に考えてしまいました。
あの・・・私、油断してなくても
魔物に悪戯されちゃうんですが
そういう場合はどうしたらいいんですか?
いつもは絶対間違えないところ
間違えたところがないところを
間違えるんです。
お答えは以下の通り
「それもまた実力なのよね~」
ご名答!!!(笑)
あ・・・そっかあ、
実力なんだ!!
がっくり来る、というより
なんか爽快(笑)。
よくありますよね、
練習は上手く行ってても
本番あれ?って言うパターン。
逆に練習いまいちでも
本番上手く行くパターン。
どちらにしても、
それもこれも実力、
と思えば、なんだか気が楽になりませんか?
本番スコーンと抜けても、
それが自分の実力、
緊張しちゃって力を出せないのもまた
実力
そうなっちゃうこと自体が
等身大の自分であって
いつもと違っちゃう
わけではなく、
まんま自分なんだって。
ずっこけたら
ずっこけたで
そこからまた上を目指せば
いい。
ということで、本番
魔物さまと仲良くしようっと。
魔物に食われず跳ね除けるも実力
魔物に食われてしまうも実力
いずれにしても
舞台はある種神聖な場所
多大な努力の結晶が
披露されてきた場所
深い敬意の念を抱き
立たせていただきます♥